導入事例

社会福祉法人黎明会
社会福祉法人黎明会
福祉・介護PRO_STAFF-α500~1,000人
2013/11/30

最小限のシステム投資で医療・介護事業特有の
複雑多岐にわたる勤務管理の業務効率化を実現。

社会福祉法人黎明会様は、保健・医療・福祉の3つの事業を一手に担う、国内でも非常に珍しい社会福祉法人です。複数拠点における、複雑かつ多岐にわたる勤務形態の管理に苦労されており、当社の人事・給与・就業システムを採用いただきました。これらの導入の経緯と効果についてお話を伺いました。

背景

拠点の情報共有と、複雑な勤務形態による手当管理が大きな課題

-システムの導入を検討した背景についてお聞かせください

当社は拠点が9ヶ所ありますが、人事労務情報のやり取りが書面だったため、情報の入手に時間を要していました。

人事は本部のシステムで集中管理していましたが、各施設は紙の台帳しかなく、本部への情報の照会が月平均で100件ほどあり、本部・各施設双方で負担となっていました。勤怠管理は各施設ごとに庶務が職員のタイムカード打刻時間をExcelへ入力し、実労働時間の計算や夜勤・宿直などの回数管理を行っていました。このデータを本部へ送ってもらい、私が800名分全てを手入力で給与システムに登録して給与計算を行っていました。Excelのデータを給与へ一括取込できればまだ良かったのですが、例えば宿直単価が施設ごとに異なるなど、管理項目・単価・手当が施設ごとに全く異なるため、一括取込は不可能でした。

このような非効率的で情報が共有できない運用への問題意識を本部・拠点共に抱えており、5~6年前からシステムの統一を検討し始めていました。

選定理由

顧客の立場に立った提案で常勤換算など特殊な計算にも対応

-PRO_STAFF-αに決定した理由をお聞かせください

当初20数社から提案をいただいておりましたが、社会福祉法人でのシステム導入事例が少ないため、各施設の担当者と念入りに協議を行い、システムでクリアしてほしい項目を50ほど挙げて機能とのFit Gapを行いました。しかし、特殊かつ複雑な勤務形態(福祉施設と病院を両方持っている)に対応可能なパッケージがなかなか見つからず、検討は難航していました。

そんな中、一番最後に提案に来られたのがアイテックスでした。出遅れての提案ではありましたが、営業の方が非常に熱心で、当社が抱える課題と改善後のイメージを毎回わかり易く資料にまとめて説明して下さいました。こちらの質問に対するレスポンスも非常に早く、丁寧な対応でとても頼りになりました。

またPRO_STAFF-αの機能Fit率が他社よりも高く、施設毎に異なる400近い勤務パターンにも対応できる仕組みを提案いただきました。中でも医療・福祉事業の運営上必須となっている『常勤換算』の算出に対し、唯一対応していただけたのがアイテックスでした。

常勤換算の条件は病院と福祉施設で異なっているため、個別の計算式が必要で大変手間がかかります。そこでアイテックスのSEから、Excelのマクロを組んで自動取込にする方法を提案いただき、一気に解決しました。営業・SE共に親身になって当社に寄り添う提案をいただけた点が、アイテックスに決めた最大の理由です。

今回、各拠点から担当者がシステムへアクセスできることと、震災直後ということもあり可能な限り社内にサーバーを置かない方針を踏まえて、外部のデータセンターにPRO_STAFF-αをインストールして、シンクライアント方式(※)で運用する方法をご提案いただきました。
システム投資を最小限に抑えながら、各拠点への業務分散も行える最適な提案をいただけたと感じています。

※シンクライアント方式とは、企業の情報システムにおいて、社員が使うコンピュータ(クライアント)に最低限の機能だけを持たせ、サーバ側でアプリケーションソフトやファイルなどの資源を管理する方式のこと

導入効果

運営の一体化と業務分散により業務負荷とコストを大幅削減

-PRO_STAFF-αを導入してどのような効果がありましたか

まず人事に関しては、非常勤(パート)の入力・管理を各施設の庶務課長が担当し、正社員の入力・管理は本部で担当することにしました。業務分散化が図れると同時に、各施設からの問い合わせは0件となり、特に施設側の担当者は便利さを実感している様です。

勤怠管理は各施設の庶務(約20人)が担当しています。複雑な勤務シフトの予実管理や夜勤・宿直などの回数管理は、規定のExcelフォーマットに入力するだけでシステムに取り込めるようになりました。出退勤の実績も、ICカード式タイムレコーダーになったことでデータが勤怠システムに随時自動連動されるため、施設担当者はチェックだけで済み登録・集計の負荷がなくなりました。同時に、現場で勤務状況をリアルタイムで把握できるようになったことで、職員の適正な労務管理による健康管理と人件費の削減が可能になりました。

また、以前は現場から勤怠報告が上がるまで全ての給与計算ができませんでしたが、今は勤怠チェックが終わった施設から順次給与を回せるようになりました。

おかげ様で、以前は締日~支払日まで非常にタイトなスケジュールの中2週間かけて行っていた給与処理が、1週間以内にまで短縮されました。これらの業務効率化だけでなく、今まで年間で500万かかっていた紙代が削減でき、この部分だけでも相当のコストダウンになっていると実感しています。システムを導入してから間もなく1年になりますので、具体的な数字にも導入効果は表れてくると思います。

なお現在は、運用して初めて気づいた新たな課題に対し、追加開発をお願いしていますので、引き続き丁寧かつ迅速なサポートを期待しています。

システム関連図

社会福祉法人黎明会 システム関連図

社会福祉法人黎明会 概要

法人名 社会福祉法人黎明会
所在地 東京都小平市小川町1丁目485番地
設立 1945年7月3日(昭和20年)
施設 法人本部、救護施設黎明寮、救護施設あかつき、障害者支援施設澄水園、特別養護老人ホームやすらぎの園、介護老人保健施設けやきの郷、南台病院、のぞみ作業所、介護付有料老人ホーム熱海ゆとりあの郷
事業内容 「医療」・「介護」・「生活支援」の各分野の事業が有機的に連携して総合的な福祉サービスを行っています。また地域の方のボランティア活動や実習生の受け入れも積極的に行い、地域社会に開かれた事業活動を展開しています。